【初心者向け】システムエンジニアのためのSQL定義書の作成方法とポイント
今回は仕事でシステムエンジニア初心者にSQL定義書の作成方法を教えた内容をまとめます。プロジェクトの詳細は控えますが、実際の指導の流れや気づきを共有します。
指導のきっかけ
現在、担当しているプロジェクトに新人さんがサポートで加わってくれることになりました。基本設計の段階で、処理内容や設計の考え方は難しい部分も多いと感じました。
そこで、まず「どんな作業をお願いしたいか」を自分でも整理し、SQL定義書の作成をゴールに据えて説明を始めました。
SQL定義書作成のための説明ポイント
- 今回の作業は「改修案件」なので、既存のSQLやシステム仕様を参考にする
- SQL定義書とは、どんなデータをどのテーブルから、どんな条件で取得するかを明確に記載する設計書
- テーブル定義書(物理名・論理名・カラム型など)を見ながら、必要な項目を選定する
- SQLの基本構文・テンプレートを示し、実際のSQL文を組み立てる練習をしてもらう
SQL定義書とは?
SQL定義書は、データベースからどのようなデータを、どのテーブル・カラムから、どんな条件で取得・更新・削除するかを明確に記載する設計書です。
テーブル定義書やER図とセットで使われることが多く、業務システム開発や保守の現場で必須のドキュメントです。
SQL定義書の作成手順【初心者向け】
- 1. 要件の明確化:何を実現したいのか、どんなデータが必要かを整理する
- 2. テーブル定義書・ER図の確認:テーブル名・カラム名(物理名/論理名)・リレーションを把握する
- 3. SQL文の構成をテンプレート化:SELECT/INSERT/UPDATE/DELETE文の基本構文を理解する
- 4. 取得項目・条件・結合の記述:必要なカラムやWHERE条件、JOIN句を明確に記載する
- 5. コメントや日本語説明も添える:業務要件や抽出条件を日本語で補足する
SQL定義書のテンプレート例
SELECT テーブル名.項目名1, テーブル名.項目名2, ...
FROM テーブル名 AS 別名
WHERE テーブル名.項目名 = 条件値
※取得したい項目やテーブル、絞り込み条件は日本語で要件を整理し、テーブル定義書を見て物理名に置き換えていくのがポイントです。
たとえば、
SELECT user.id, user.name, order.amount
FROM user
INNER JOIN order ON user.id = order.user_id
WHERE user.status = 'active'
このように「取得項目」「抽出条件」「結合条件」などを明確に記載します。
新人さんへのアドバイス・教え方のコツ
- SQL文の日本語要件(何を、どこから、どうやって)をまず整理する
- テーブル定義書を活用し、物理名・型・リレーションを確認する
- 既存のSQLやサンプルを参考に、書き方や命名規則を学ぶ
- 分からない点は遠慮なく質問してもらう(新人の視点は現場の改善にも役立つ)
- SQLの実行結果や動作確認もできれば一緒に行う
まとめ・気づき
今回はJava研修を受けたばかりの新人さんだったので、PerlやSQLの説明は難しい場面もありました。
自分が初心者だった頃を思い出し、「分かりやすく伝える」ことの大切さを再認識しました。
また、人に説明することで自分の知識のあいまいさや理解不足にも気づかされました。これを機に自分もさらに知識を深めていきたいと思います。
新人さんの成長とともに、自分自身も一緒に成長していけるよう、今後も丁寧な指導を心がけたいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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