Docker: 環境構築事前知識【2025年最新版】

2018年8月2日2025年5月8日

Docker（ドッカー）で開発環境を整えたい方向けに、基礎知識とWindowsでのおすすめ構成、事前に知っておくべきポイントをまとめます。

Dockerとは？

Dockerは、OSに依存せずアプリケーションやミドルウェアを“コンテナ”という単位でパッケージ化し、どのOSでも同じ環境を再現できるプラットフォームです。
コンテナごとに開発環境を分離でき、不要になった環境は簡単に削除・再作成できます。複数のミドルウェアやアプリを一括で管理できるのも大きな特徴です。

主なメリット：

OSやPCに依存せず、同じ環境を再現できる
複数の開発環境やミドルウェアを同時に管理できる
不要になったらコンテナごと削除でき、クリーンな再構築が簡単
環境構築の手順をコード（Dockerfileやdocker-compose.yml）で管理できる

【重要】名称の誤りについて

「dorker」と記載されていますが、正しくはDocker（ドッカー）です。以降、Dockerで統一します。

Windows 10/11でDocker環境を構築する方法

2025年現在、WindowsでDockerを使うにはDocker Desktopの利用が主流です。
従来はVirtualBoxとDocker Toolboxを組み合わせる方法がありましたが、現在は非推奨です。

Docker Desktop for Windowsをインストール（公式サイト）
Windows 10/11の「WSL2（Windows Subsystem for Linux 2）」を有効化するのが推奨構成
WSL2を利用することで、Windows上でもLinuxコンテナを高速・安定して実行可能
Docker DesktopにはDocker Engine、Docker Compose、Kubernetesなど開発に必要なツールが一式含まれています

VirtualBoxとDocker Desktop/WSL2の同時利用は非推奨です。Hyper-VやWSL2とVirtualBoxは基本的に共存できません（同時起動や安定動作が難しいため）^[4]。どうしてもVirtualBoxが必要な場合は、Hyper-VやWSL2を無効化して再起動する必要があります。

Docker環境構築の前提知識

Dockerの基本概念：コンテナ、イメージ、Dockerfile、Docker Composeの違いを理解
Linuxの基礎コマンド：ファイル操作やシェルの基本操作
ネットワークやポートの知識：コンテナ間通信やポートフォワーディングの仕組み
開発言語やミドルウェアの基礎：JavaやNode.js、DBなど使う技術の基礎理解

Java開発の場合はJDKやMaven/Gradle、Pythonならpipやvenvなど、各言語のビルド・パッケージ管理ツールの知識も役立ちます^[8]。

Docker環境構築の基本手順

Docker Desktop for Windowsをインストール
WSL2を有効化（Windowsの機能の追加から設定）
Docker Desktopの初回セットアップを完了
コマンドライン（PowerShellやWSL2ターミナル）でdocker --versionやdocker run hello-worldで動作確認
必要に応じてDocker Compose（複数コンテナ管理）も活用

Docker Composeの活用

複数のサービス（例：Webアプリ＋DB＋キャッシュ）をまとめて管理する場合は、docker-compose.ymlファイルを使うと便利です。

version: '3.8'
services:
  app:
    build: .
    ports:
      - "8080:8080"
    volumes:
      - ./:/app
    environment:
      - SPRING_PROFILES_ACTIVE=dev
    depends_on:
      - db
  db:
    image: mysql:8
    environment:
      - MYSQL_ROOT_PASSWORD=secret
      - MYSQL_DATABASE=sample
    ports:
      - "3306:3306"

このように、WebアプリとDBを一括で起動・停止・管理できます。