SQL-結合方法について|テーブル結合と項目結合の違い・使い分け
とてぃです。
新人さんから「SQLの結合方法(テーブル結合・項目結合)って、なぜ必要なの?」と質問を受けたので、改めて整理してみました。業務ロジックで“当たり前”になっていることも、初心者に分かりやすく説明できるようにしておくと役立ちます。
結合条件について
SQLで複数のテーブルからデータを取得する場合、主に「項目結合」と「テーブル結合」の2種類の書き方・考え方があります。
項目結合(WHERE句による結合)
SELECT *
FROM aaaa, bbbb, cccc
WHERE aaaa.test = bbbb.test
AND aaaa.test = cccc.test;
この書き方は「カンマ区切りでテーブルを並べ、WHERE句で結合条件を指定」する方法です。
古いSQLや簡単な結合でよく使われますが、複雑な結合や外部結合には向きません。
テーブル結合(JOIN句による結合)
SELECT *
FROM aaaa
INNER JOIN bbbb ON aaaa.test = bbbb.test -- 内部結合
LEFT OUTER JOIN cccc ON aaaa.test = cccc.test; -- 外部結合
この書き方は「JOIN句」でテーブル同士を明示的に結合します。
INNER JOINは両方のテーブルに一致するデータだけを取得、
LEFT OUTER JOINは左側(aaaa)のテーブルのデータを全て取得し、右側(cccc)に一致するデータがあれば結合、なければNULLになります。
INNER JOINは両方のテーブルに同じデータがある場合のみ結合します。
OUTER JOINは、結合先にデータが存在しない場合はNULLになります。
JOINの種類と使い分け
- INNER JOIN(内部結合):両方のテーブルに一致するデータのみ取得
- LEFT OUTER JOIN(左外部結合):左側のテーブルの全データ+一致する右側のデータ(なければNULL)
- RIGHT OUTER JOIN(右外部結合):右側のテーブルの全データ+一致する左側のデータ(なければNULL)
- FULL OUTER JOIN(全外部結合):両方のテーブルの全データ+一致しない部分はNULL(DBによっては未対応)
なぜ結合が必要なのか?
- 複数のテーブルに分散したデータを「ひとつの結果」として取得できる
- 正規化されたDB設計では、必要な情報が複数テーブルに分かれていることが多い
- JOINを使いこなすことで、複雑な業務ロジックや集計もSQLだけで効率的に処理できる
ベストプラクティス・注意点
- 新しいSQLではJOIN句を使う書き方が推奨(可読性・保守性が高い)
- WHERE句での結合(項目結合)は、意図しないクロス結合(全組み合わせ)にならないよう注意
- 結合条件が複数ある場合は、ON句やANDで明示的に指定
- 結合キー(主キー・外部キー)の型や値の整合性に注意
まとめ
- SQLの結合には「項目結合(WHERE句)」と「テーブル結合(JOIN句)」がある
- INNER JOINは両方のテーブルに一致するデータのみ、OUTER JOINは片方の全データ+一致部分を取得
- JOIN句を使うことで、複雑な業務要件も効率よく実現できる
- 可読性・保守性のためにもJOIN句の利用を推奨
SQLの結合はデータベース操作の基本です。新人さんもぜひ実際にSQLを書いて、違いを体感してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません